「大垂髪」(おすべらかし)の言葉の意味と正しい使い方とは?
あまり耳慣れない言葉である「おすべらかし」。
皇室関係のニュースで耳にしたことがある人もいると思いますが、
この「おすべらかし」という言葉ご存知でしょうか?
一度聞いただけでは想像もつかない、覚えにくい単語ですが、
それもそのはずこの「おすべらかし」は平安時代まで遡る単語でした。
この言葉の意味、調べてみるとなかなか歴史のある高貴な言葉であることが発覚。
あまり使う機会はない、というより日常生活の中ではまず使わないであろう単語ではありますが、
それでも意味と使い方を知っておいて損はないはず。
こういった古くから続く歴史ある単語の意味や使い方を知っていると、
飲み会などちょっとした場で披露した時に、物知りな人と好印象を与えられるかもしれませんよ。
「おすべらかし」は名詞だった!どういう意味?
「おすべらかし」とは日本古来の髪形のひとつです。
つまり名詞です。
つまり「おすべらかす」とか、「おすべらかした」とかいった使い方はしません。
「おすべらかし」を漢字表記にすると「大垂髪」と書きます。その形は髪を横に大きく張り出させ、
さらに上のも大きく2つのこぶを作るように盛り上げ、超発の咲きは一つに束ねて背中に垂らすというもの。
もはや文字では表現不可能ですが、想像しやすいところでは、
「ひなまつり」のお雛様の髪形だと思っていただければ間違っていません。
現代でこんな髪形をする人がいるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、
女性皇族が伝統的な儀式に参列する際には、今もこの髪形にされます。
また、和装の結婚式で十二単衣を着る場合も「おすべらかし」にする場合があります。
もちろんこの髪形をするには相当なボリュームが必要ですが、
髪量が足りない場合は、髪の中に詰め物を入れて形を整えているようです。
「おすべらかし」の間違った使い方に注意しましょう
言葉の意味的に、何かスベった時に使いたくなりますが、
意味が全く違いますのでやめましょう。
その使い方は「おすべらかし」の意味を知っている人にとって、かなり寒いダジャレになります。
ちなみに正しい使い方としては「おすべらかしにされて」とそのまま使う使い方が正解
。「おすべらかしに結い上げて」という使い方はしません。
言葉自体が歴史のある言葉で、高貴な人間が使用していた髪形を現す言葉ですので、
意味を間違えたり、使い方を間違えたりすると、かなり恥ずかしいことになります。
また、正確な意味を知っている人も少ないであろう単語ですので、
使い方を間違えても誰も突っ込んでくれません。気をつけましょう。
使い方というよりは、雑学のひとつとして覚えておくと、
子供ができてお雛様を飾る時に子供に教えてあげられるなど、
ちょっとした時に知識と教養を見せつけることができる単語として覚えておくことをオススメします。