一度は聞いたことある…「かくかくしかじか 」の意味と言葉の由来は?
「かくかくしかじか」でと、会話中に相手にいきなり言われたら、意味を知らない人はきっと戸惑うことでしょう。
日本語で話してくださいと言いたくなるかもしれませんが、立派な日本語です。
コントでは、昔よく使われたことがあります。
ドラマでも時々セリフで使っていますね。
漫画でも、出てくるときがあります。
一応漢字もあるのです。
「斯斯然然」「斯く斯く、然然」「斯々然々」と書きます。
小説の会話の中でも、使われる漢字です。
この漢字も覚えておくと、本や、ネット記事で見かけても、何て読むのかな? どういう意味かな?と悩まずに済みます。
それでは、どんな時に、この言葉が出てくるのか、どういった時に使うのか、この言葉の意味と由来などを、ご説明していきましょう。
誤魔化す時に使う「かくかくしかじか」の意味
この言葉は、「斯く斯く」と「然然」の二つの言葉から成り立っている副詞です。
斯く斯くは、具体的な内容を省略する意味になります。
然然は、わかりきったことの説明を省く意味です。
この二つを重ねて、斯く斯く然然と言い、相手に説明を省いている時に使う言葉なのです。
「これこれ、そういう訳で…」という意味で、具体的内容を大筋知っている相手にも伝わる事なのです。
然然は、「云々」とも書きます。うんうんと相槌を打ったことにもなっています。
小説や、ドラマ、漫画でもこの文字が使われている時は、前後の内容から、何を指しているのかわかるようになると思います。
同じことを何度も繰り返し説明するのも面倒ですよね。
説明が長くなると面倒なので、斯く斯く然然と誤魔化す時もあります。
その時の状況で判断するしかないですが、覚えておくほうが良い言葉です。
「かくかくしかじか」の由来
遡ってみると、日本書紀の中にも出てくる言葉だそうです。
その頃から、かくかくしかじかと使われていたのですね。
当時の書物は、すべて手書きの時代です。
同じ説明を繰り返したり、面倒なことを省いたりすることは当たり前であったと考えられます。
そんな時代から使われていたので、その後の万葉集、古い時代の手紙などでも出てきます。
秘密めいた返事や、イエス・ノーとはっきりしない性質は、昔から日本人にある姿です。
こんな時にも、斯く斯く然然でと誤魔化すこともあったのではないかとも言われます。
今も昔も、同じような使いまわしをしていたのでしょう。
語源は日本であると言われていますが、もしかしたら中国から伝わった言葉かもしれないと言う見方もあります。
中国の言葉を日本語風に作り替えたのかもしれません。
語源がハッキリとしないのが現状です。